雨が降ると制動距離が延びる……当たり前のようで見逃せない、クルマの基本的な危険ポイント。とくに「最近ブレーキの効きが甘い気がする」なんて人、要注意です! そのブレーキ、ちゃんと効いてますか?
文:ベストカーWeb編集部/画像:Adobe Stock(トビラ写真=methaphum)
※記事制作にあたり一部AIを使用しています
【画像ギャラリー】まだ大丈夫だろが命取りに! 今日からでもやるべきブレーキの自己診断! (2枚)画像ギャラリーパッドとフルードの“見えない劣化”が危ない!
ブレーキパッドはタイヤと同様に「消耗品」。走行距離や運転スタイルによって減り方は当然異なってくるが、5〜6mm以下になってくると制動力は落ちてしまう。音鳴りやフィーリングに変化を感じるようなら赤信号だ。
もうひとつ見落とされがちなのが、ブレーキフルード。これはブレーキ操作を油圧で伝えるための液体で、2年に1度の交換が推奨されている。
吸湿性が高く、水分を含むと沸点が下がり事故リスクも増加する。ブレーキフルードが高温で沸騰すると、気泡が発生して油圧が伝わらなくなってしまう。こうなるとブレーキが効かなくなる。いわゆる「ベーパーロック現象」だ。
こうしたことを放置すると、ブレーキが効かないどころか「踏んでもスカッと抜ける!?」なんてことになりかねない。
特に雨天時は水膜や路面温度の低下もあってブレーキにとって過酷な状況。そんな中で劣化したブレーキパッド・ブレーキフルードで走るのは、まさに命知らずな行動だ。
自分でできる! 簡易チェック&プロに頼むべきタイミング
まずは簡易診断。ハンドルに伝わる“いつもと違う感覚”に意識を向けてみよう。
たとえばブレーキの遊びが大きくなった。音鳴りがする。停止までの距離が長く感じる……などなど。こうした違和感は、ブレーキまわりの劣化を知らせるサインだ。
もちろんフルードの量と色をチェックすることも忘れてはいけない。リザーバータンク(ブレーキフルードが入っている容器)の液面がLOWラインに近い、または液が茶色く変色していたら交換の合図! ちなみに色は透明〜薄黄色が理想。
でもやっぱり最終的にはプロの目で見てもらうのがいちばん確実だ。特に車検の合間や長距離ドライブ前には、カー用品店やディーラーでの点検をオススメする。パッド残量・ローターの状態・フルードの水分量など、目視&機器チェックでバッチリ診断してもらえる。
どんなにクルマが速くても、きちんと止まれなければ意味がない。とくに雨の日は、制動力の小さな差が命取りになることも。
ブレーキの状態を見直すことで、日々のドライブがもっと安心・快適になることは間違いない。この機会にぜひ一度、パッドとフルード、両方チェックしてみよう!
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