なんとなく「雨の日の運転は危ない」なんて感じている人も多いが、実はデータとしてハッキリと表れている。首都高速によれば接触事故は7倍、死傷事故は4倍になるという。いったいどうすれば大惨事は逃れられるのか? 梅雨時のドライブのコツはこれだ。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】たった4つで大怪我回避!! 雨天時で4WD性能を引き出すプロの運転を見てよ(7枚)画像ギャラリーハッキリと数値に表れる危険
雨が降ると、なぜか事故が多くなる。そう感じているドライバーも多いのではないか。しかしこれは単なる印象ではなく、実際に統計でも明らかになっている事実である。
首都高速道路株式会社によると、2023年度の雨天時における死傷事故の件数は、晴天時の約4倍。施設への接触事故は、なんと約7倍にも増えているという。雨が運転に与える影響がいかに大きいかがわかる数字だ。
事故の主な原因は、やはりスリップ。濡れた路面ではタイヤのグリップ力が落ちるうえ、ブレーキを踏んでも止まりにくくなる。また、視界が悪くなって歩行者や周囲の車両が見えづらくなり、判断が遅れることもある。
さらに注意したいのが、「ハイドロプレーニング現象」だ。これはタイヤと路面の間に水が入り、タイヤが浮いたような状態になってハンドルやブレーキが効かなくなる現象で、高速道路では特に注意が必要である。
まっすぐ走っているのにハンドルで舵が取れないような状況だったり、ブレーキを踏んでも氷の上を滑走しているかのような感覚になることもある。こうなってしまうと基本的にはお手上げ状態。如何ともし難い。
こうしたリスクを少しでも減らすために、次のポイントを意識したい。
ほんのちょっとのことで避けれる大事故
■ スピードは控えめに
雨の日は制動距離が延びるため、スピードを落とすことが基本。水たまりではさらに慎重な運転が求められる
■ タイヤの状態を確認する
スリップを防ぐには、タイヤの溝の深さや空気圧のチェックが欠かせない。日頃からの点検を習慣づけたい。もちろん摩耗限度に近いタイヤは本格的な梅雨シーズン前には交換しよう
■ 水たまりはできるだけ避ける
避けられない場合でも急ブレーキや急ハンドルは危険。なるべく真っ直ぐ走り抜けよう
■ 車間距離をしっかり取る
前方のクルマが急に止まっても対応できるよう、いつもより広めの車間距離を取るようにしたい
本格的な梅雨入りなど雨の多い季節はこれからが本番。大切なのは、天気に応じた運転を心がけること。ほんの少しの注意で、防げる事故はきっと多いはずだ。
1t以上の鉄の塊を動かしているという自覚をもっと強く持って、雨の日も便利なクルマを使っていきたい。
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