カヤバは2025年5月16日、軽量化ミキサ車を開発したと発表した。車両総重量20トン級高床シャシー向けの大型ミキサ「MR44/42」をモデルチェンジしたもので、軽量化のほか、安全性やメンテナンス性も改良した。量産開始は2026年1月からの予定だ。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/カヤバ株式会社
従来比約140kgの大幅な軽量化を達成した新型ミキサ車
カヤバは四輪車・二輪車用ショックアブソーバーや建設機械用油圧機器で知られる大手油圧機器メーカー。ミキサ車では国内トップシェアを誇る。
今回開発された「軽量化ミキサ車」は、ミキサ車のなかでも特に積載量へのニーズが多い車両総重量20トン級大型高床シャシー架装用大型ミキサ車をモデルチェンジしたもの。
ドラムに使用している高張力鋼板を従来よりも材料強度が高いものに変更して薄肉化し、さらにフロントステップやドライブシャフトカバーなどの一部ボディ部材を鉄製からアルミ製に変更。
これにより合計140kg(従来モデルMR44比)の大幅な軽量化を実現した。
なお、同社ではユーザーの協力のもと、高張力鋼板を変更したドラムを搭載するテスト車を実際の現場で約5年試験運用。その結果、耐はつり性、耐摩耗性、耐腐食性は従来よりも向上していることが確認されたという。
このほか、ユーザーからの要望が多かったという安全性や給脂性も改善。上段ステップの大型化や手すりの形状変更で安全性を高めるとともに、フロントステップを開閉式に変更し、従来潜り込んでの作業が必要だったドライブシャフトへの給脂性を大幅に改善した。
また、シュート支持部にはグリスニップルを追加し、ピンの摩耗やサビの低減を図った。さらに、油圧作動油や減速機潤滑油の交換時期を記入できるシールを新たに設定しメンテナンス性を高めている。
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