ミライースターボが全日本ラリーに続いて「ラリーチャレンジ八ヶ岳 茅野」で大暴れ。新人のコ・ドライバーとの息もあって、アクアやヤリスはもちろん86勢の半分以上よりも速く出走81台中32位の爆走を見せた! ますますミライースターボが楽しくなってきた!
文:国沢光宏/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】ミライースターボは最狂軽ラリーカーになるかも!? その姿をじっくり見て!!(6枚)画像ギャラリーいろいろな人にコ・ドライバーを体験してラリーを楽しんでもらいたい
自動車趣味の中で「走りを楽しむ」は王道の一つだと思う。しかし昨今の社会情勢を考えたら、峠道で楽しむことなどできない。サーキットという手はあるものの、やはりさまざまな”道”を走ってみたい人だっていることだろう。
そんな「禁じられた遊び」を堪能できるのがラリーだったりする。対向車の来ない一般道を全開で走れるし、速ければ速いほど褒められる(笑)。
もう一つ。様々な道路環境で開催されるため、クルマは「奥行き」が必要。どんなコーナーでも速く走れるバランスや、どんな悪い道でも壊れないタフさが要求される。
欧州でクルマを売ろうとするならラリーに出ることが必須条件なのだった(プレミアムブランドではレースです)。モリゾウさんが日頃言っている通り、クルマを鍛えようとすればラリーって絶好の”道場”だと思う。
さて。ラリーという競技は知られているものの、詳しい内容になると「う~ん!」だと思う。メディアの間での認知度も低い。サーキットに行けばわかるレースと違い、ラリーの大半は見えない場所で進行してますから。
個人的にはJリーグが始まる前のサッカーに似ていると思う。我が国はアメリカから教えて貰った野球人気。でも欧州じゃ圧倒的にサッカーが人気なのだった。
昔から「健全な自動車社会には奥行きのある自動車ジャーナリストが必要」と言われる。欧州自動車文化の中心であるラリーをどうやって紹介すべきか考えていた次第。
そんなある日、「だったらいろんな人にコ・ドライバーを体験してもらったらいいかもしれません!」と突如思いついた。幸い『ラリーチャレンジ』というビギナーでも楽しめる素晴らしい初級者向けのラリーがある。
SS走行距離は10km前後。基本的に登り坂で危険な場所なし。すべてにおいてリーズナブルなミライースターボなら、私の出費だって小遣い程度ですむ。
そんなコンセプトをベストカー&ベストカーWebに提案したら「面白いですね!」。かくして最初の「コ・ドライバーやりませんか?」は、自前のロードスターでレース修行をしている若手ジャーナリスト、27歳の西川昇吾君となった。
ノーミスのコ・ドライバーの活躍もあってビックリの好成績
長い前置きでした。そんな経緯からラリーチャレンジ八ヶ岳 茅野戦である。エントリー台数85台! コ・ドライバー(以下コ・ドラ)の役割は大きい。まずルートガイド。当日に渡される『コマ図』というガイドブックを見ながら、すべてのルートをたどる。
ラリーが始まるとドライバーは脳みその機能の大半を「走ること!」に使うため、コ・ドラが道案内し、次のチェックポイントまでの時間を伝える。
コ・ドラは口でドライバーを操縦する役目だと思えば間違いない。『ペースノート』は本番コースを制限速度(ラリーチャレンジだと30km/h)で走り、ドライバーがつぶやく道情報など記録していく。
例えば「直線50mで右にランク3のコーナー。続いて80mで 左にランク5のコーナー」といった具合。この時に作ったペースノートを本番でコ・ドラが読み上げ、ドライバーは全開で走る!
これまたコ・ドラがドライバーを口で操縦するのと同じ。したがってペースノートを読み間違えたらクラッシュです。驚いたことに西川昇吾君は簡単に説明しただけでコマ図を理解し、ペースノートを作り、本番でキッチリ読み上げた。
何を隠そうコ・ドラにほとんど期待していなかった。コマ図を見誤ってミスコースするだろうし、ペースノートを読むタイミングだって難しいと思っていた。
それが、それが! どちらもミスなし! もちろんラリーチャレンジという初級ラリーということもあるのだけれど、ミスなしは素晴らしい!
結果、対向車の来ない一般道全開体験や「クルマが壊れるんじゃないの?」と思えるような砂利道のフルアタックも体験させてあげられた。ラリーの入り口はしっかり味わえたと思う。楽しめてもらえたなら嬉しい。
ラリーチャレンジのコンセプトは成績より体験だけれど、今回しっかり走れたため結果も付いてきた。出走台数81台中、総合で32位! ヴィッツやアクアはもちろん86の半分以上を上回った。一番良かったSSは24番手タイムである。
一番安く楽しめるクルマということを考えれば望外のリザルトだと思う。今後もメディア関係を中心にラリーを体験してもらいたいと考えている。次はどんな人が乗るかお楽しみに!
コメント
コメントの使い方市販車はよ(´・ω・`)
5ドアでこの躍動、素晴らしいですね。
こういった活躍から様々な知見を得て、次期型でもいいから、どうにかして市販モデルを販売していただきたいです。
これほど実績があれば、見た目さえ良いなら間違いなく売れ筋になるはずです。思い切ってアルトワークスより低いチョップドルーフ的なフォルムに!