今季初のグラベル戦「ARKラリーカムイ」を目前に控える新井大輝選手だが、まさかの機材トラブルが発覚。グラベル仕様への換装作業中、命綱ともいえるサスペンションに深刻なダメージが!? 果たして修理は間に合うのか? 緊迫の準備舞台裏をお届け!!
文・写真:新井大輝
【画像ギャラリー】直前までバタバタも子どもたちとの触れ合い時間に気持ち安らぐ!! ラリーカムイ初日の模様を現地から!!(9枚)画像ギャラリー今シーズン5戦目に突入しチームメンバーの成長も実感
もう地元群馬からすでに1カ月が過ぎてしまったとは思えないほど短く感じていますが、明日からは今シーズン初のグラベルラウンドの “ARKラリーカムイ”北海道です。
全日本ラリー選手権では年に2回しかグラベル(砂利道)イベントがないので、年々グラベルイベントは縮小傾向にあるのが少し寂しいところです。
昔は、と言っても6年前とかそれぐらいですけど8戦中4戦がグラベルラウンドであった頃が懐かしいですね。僕のおぼろげな記憶ですがその当時は北海道が2戦、秋田、福島で本州で2戦あったりしたので、1年を通してマシンの仕様変更だけでもめちゃくちゃ忙しかった記憶があります。
秋田は確か真夏の一番暑い時期の開催で、暖房全開で走行しないとすぐオーバーヒートするので、SS中はもちろん暖房で走行し、ドライバーコドライバーは脱水症状で倒れる寸前でした。今ではそれも良い思い出です。
もちろん今回もターマック仕様からグラベル仕様にシュコダ丸を換装しました。何が一番大きく異なるかというとサスペンション変更をして車高が上がり、ホイールが更に頑丈なグラベルホイールになり、アンダーガードと呼ばれる部品をつけてマシンをより路面から守れるようにします。
開幕から5戦目に到達し、3月頃はまだ右往左往していたチームのメンバーもひとりひとり成長し、僕自身の負荷もだいぶ下がり、かなりラリーを通して疲労感が減ってきました。本当ありがたいことです。
あとは僕がやっているエンジニアリング的な要素とシュコダへの部品発注スキームを覚えて貰えれば完璧になります(笑)。
手持ちのサスペンションがほぼ全滅!? 今回も直前までバタバタ
さて読者の皆が気なっているのは今のところ何も“ドラマ“がないのか?という点に限るかと思いますが、いろいろあります!
グラベル専用サスペンションは2セット持っていて今回は2セットとも、念の為点検に出しました。別に壊れているとかそういうわけではなく、心配だったので念のためというような感じです。
そしたら点検先から「サスペンションのアウターオイルに砂利が混じっていてダメです!」と連絡をいただき(それがカムイの2週間前)急いで部品を手配していただき万事休す。持っている8本中、1本が完全にアウトで残り7本も甚大なダメージを受けていました。
修理したダンパーは出発する4日前に届いてなんとか間に合いましたが、あと少し手配が遅れていたらヤバかったかもしれません。
ほかにはシュコダモータースポーツから、ラリーカムイ中に待ちに待った新品のアウトプットシャフトが土曜日にホテルに届くので、土曜日はなんとしてもトラブルフリーで戦わなければいけません! あともう1日早く届いてくれれば良かったのに。
そして今回のカムイは1日早く前入りして地元の子供達の交流がありました。こういった機会を設けるのは本当に良いことですね。交流会に参加してくれた子供達の為にもカムイは勝って帰ってきたいと思います!
コメント
コメントの使い方