長生きするにはそれなりにワケがある!? ここでは、2025年に記念すべき“周年”を迎えた国産4モデルをピックアップ。ハタチのノートから古希のクラウンまで、今なお高い人気を誇るご長寿モデルに“あっぱれ”の言葉を贈ろうではないか!
文/FK、写真/スズキ、ダイハツ、トヨタ、日産、CarsWp.com
【画像ギャラリー】ご長寿モデルには魅力がいっぱい(18枚)画像ギャラリー古希を迎えたにもかかわらず“オジサン臭”を感じさせないトヨタのクラウン

戦後間もない1955年1月にデビューしたクラウン。
当時の日本の交通事情に適合するよう、トヨタが独自の国産技術でつくり上げた観音開きドアがアイコニックな初代モデルは、乗り心地や耐久性などのすべてを高次元でバランスさした純国産車として話題を集めた。
そして、70周年を迎えた2025年に誕生70周年を記念した特別仕様車をクロスオーバーに設定。
日本の風景との調和を表現したバイトーンのボディカラー、マットブラック塗装を施した21インチアルミホイール、ブラックラスターを設定した特別内装色、スポーツシート・ステアリング・アルミペダルといった専用スポーツアイテムなど枚挙に暇がない充実装備は、かつて同車がキャッチコピーとして使用していた「いつかはクラウン」という言葉がぴったりハマる。
しかし……オールドファンにとってクラウンは、どちらかといえば“オジサン臭が漂う高級セダン”というイメージをもっている人も多いハズ。
ところがどっこい! それは今となっては昔のこと。
というのも、2025年3月に東京・麻布台ヒルズで行われたクラウン エステートの発売記念イベントで驚きの発表があったのだ。
実は、“クロスオーバー”、“スポーツ”、“セダン”をラインナップする現行のクラウンは20代~40代のユーザーが約2倍と大幅に増加。加えて、ユーザーの平均年齢も過去に比べて10歳ほど若くなっているというのだ。
ピンク色、若草色、空色のボディカラーが強烈なインパクトを放った14代目以降、若者もターゲットにするべくイメージチェンジを図りつつあることを感じていた人も多いだろうが、現行のクラウンにおいては“オジサン臭が漂う高級セダン”というイメージは皆無。
セダンとSUVを融合させたクロスオーバー、運転しやすいパッケージとともにスポーティな走りも楽しめるスポーツ、ショーファーニーズにも応えるセダン、大人の雰囲気で余裕のある走りをもつSUVのエステートという4つの新しいクラウンを発売することによって、刻々と変化する多様化するニーズに応えたトヨタの戦略はさすがのひと言に尽きる。
アラフィフのスズキ・ジムニーはアウトドアを極める独創の走りが長寿の秘訣!
1970年4月に当時の軽自動車としては唯一の四輪駆動車として発売されたジムニー。
悪路走破性とコンパクトな車体による取り回しの良さが高く評価され、発売以来4回のフルモデルチェンジを経て世界累計販売台数約350万台、199の国と地域に展開するスズキを代表する本格クロカンモデルも2025年で55周年を迎えた。
20年ぶりの全面改良として大きな話題を呼んだ現行モデルは、2018年7月に発売されるやいなや注文が殺到。現在も高い人気を維持しており、その納期は1年から1年半とも言われている。
これに加えて、2025年1月には“本格的な悪路走破性を有する5ドア コンパクトクロカン4×4”をコンセプトに、シリーズ最大の魅力である悪路走破性を維持しながらリアドアの採用やホイールベースの延長によって後席の居住性や快適性を向上した4人乗りのモデルのノマドをリリース。
発売前から大きな話題になっていたこともあって、発表から4日後には販売計画台数も予想を大きく超える約5万台を受注。早々に注文停止のアナウンスがなされるほどの人気ぶりを誇っている。
そんなジムニーの人気を支えている要因のひとつに挙げられるのは、伝統の車体構成を継承していること。
先代モデルからねじり剛性を約1.5倍向上させた新開発のラダーフレームをはじめ、FRレイアウト、副変速機付のパートタイム4WD、3リンクリジッドアクスル式のサスペンションなどは半世紀に及ぶジムニーならではのこだわりと技術を継承しつつ、ジムニーに求められる本格的な四輪駆動車としての性能をさらに進化させている。
にもかかわらず、価格が最上位モデルのノマド(AT車)でも275万円と手頃なのだから人気が出るのも納得。“コスパ抜群な唯一無二の本格クロカンモデル”というキャラクターこそが、ジムニーの長生きの秘訣といえるだろう。
コメント
コメントの使い方初代理念に立ち返り基本を変えずに、コアなファンに支えられ存続してるジムニーやロードスター等と
毎世代刷新し数世代ごとに大幅改革をして新たな層を獲得して存続しているクラウンカローラ等
売らなければならない台数が桁違いなのですから、戦略が違って当然だと思います。
レガシィはレヴォーグに引継ぎ一応続いてはいきます。しかし今後も遺すなら改革必須です。