クルマは移動手段であると同時に文化でもある。まるでファッションのように流行り廃りがある。ここでは、昭和末期から平成初期のクロカンブームに続いて訪れ、令和にも連綿と続くSUVブームの火付け役となったクルマを探っていく。
※本稿は2025年4月のものです
文:永田恵一/写真:ホンダ、トヨタ ほか
初出:『ベストカー』2025年5月26日号
令和まで続くブームに
クロカンブームは別記事で取り上げたが、その沈静化もあり、SUVは現在の乗用車ベースに移行。その先駆けとなったのが1994年の初代RAV4と、1995年の初代CR-Vだった。ただ、この2台は今ふり返ると若干クロカンっぽいイメージもあった。
そして現代に続く「都会にも似合うシティ派SUV」を確立したのが、1997年の初代トヨタ ハリアー。当時のカムリベースだった初代ハリアーは海外ではレクサス RX名で販売されたこともあり、内外装の高級感の高さも大きな理由に世界的に大ヒット。
ハリアーは2代目も堅調に売れ、2005年に日本でもレクサスが開業したこともあり、そのままRXに移行する予定であった。
しかし、ディーラーからの必要性を訴える声もあり継続。現在も「21世紀のマークII」的な存在として、日本のSUVを牽引。SUV自体も2010年代に入り世界的に車種が増え、SUVブームは当面続くに違いない。
コメント
コメントの使い方