2014年11月に逝去した自動車評論家、徳大寺 有恒。ベストカーが今あるのも氏の活躍があってこそだが、ここでは2014年の本誌企画「俺と疾れ!!」をご紹介する。(本稿は『ベストカー』2014年3月26日号に掲載したものを再編集したものです/著作権上の観点から質問いただいた方の文面は非掲載とし、それに合わせて適宜修正しています)。
■フォードフィエスタ

2014年もひと月半が終わった。今年になってからというもの、テレビのCMは自動車会社のものが多い。もともとテレビの大スポンサーだが、消費税アップという事情もあるのだろう、いつもの年よりも連日多くのCMが流されているように思う。
例年1月には日本自動車工業会、日本自動車部品工業会、日本自動車車体工業会、日本自動車機械器具工業会のいわゆる自動車工業4団体による、賀詞交歓会が行われ、挨拶を交わし新年の始まりとなる。もちろん、自動車メーカーや関連メーカーの社長が数多く参加する。そして私も参加させていただき、友人たちとも旧交を温めた。
1月にノア/ヴォクシー、ティアナが発表になり、2月にはeKスペースやデイズルークスも発表になった。輸入車はアウディA3セダンやフォードフィエスタ、ルノーキャプチャーが登場してきた。こうみると国産は軽自動車が元気で輸入車はコンパクトカーがいいようだ。
毎年2月初旬にはJAIA(日本自動車輸入組合)主催の試乗会が神奈川県の大磯プリンスホテルであり、今回も出かけた。毎回ここではアメリカ車を中心に乗る。GM、フォード、クライスラーなど、普段乗る機会の少ないアメリカ車の進化に驚かされる。
今回もいろいろ乗ったが、フォードフィエスタの3気筒1Lターボの出来は想像以上によく、驚かされた。フィエスタ自体は欧州フォードが作ったモデルだが、コンパクトカーという大きな市場の中でも存在感は充分であろう。
日本では3気筒というと4気筒よりも出来はよくないという先入観があるが、振動も少なく、6速のデュアルクラッチミッションによる加速もスムーズで、日本車の多くが採用するCVTよりも断然ダイレクト感がある。
こういった目から鱗のモデルが日本車から生まれてくることを期待したい。
■再び乗りたいアルファロメオ
(イタリア車が大好きで、若い頃はアルファロメオジュリエッタスパイダーやアルファスパイダー、アルファスッドなどを乗り継いできたという読者の方からの、50歳を迎えて再びイタリア車に乗ってみたい、狙っているのはアルファロメオジュリエッタで、徳さんの太鼓判が欲しい、というお便りに)
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アルファロメオは大好きなクルマです。
ジュリエッタスパイダーはピニン・ファリーナデザインでとてもかっこよかったです。また水平対向エンジンのアルファスッドは楽しいクルマでしたね。
お便りを読んで私もアルファに乗りたくなりましたよ。特にお話のジュリエッタはいいですね。1.4Lターボエンジンは力強く、小気味いい走りを見せます。近々また借りて乗ることにしましょう。
ただし、アルファロメオというブランドは私にとって、「やばい」ので、気をつけないとと思います。冷静になって乗らなくてはいけませんね。
アルファロメオは昨今いろいろな事情を抱えているらしく、かつてほど存在感はないかもしれません。それでもこのブランドは私にとって刺激的で、大好きなメーカーなのです。
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